marmalade cat マーマレードキャット

TNR &猫保護 をやっています。

子猫を返して! 2回も縄張りから戻ってきた母猫。 茶白2兄妹。

私の住む地区の方からTNRを依頼があり

茶白のママ猫さんと子猫2匹を捕獲。

母子3匹とも茶白の猫さん。

 

 

 

↓ 保護当日。

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茶白の母子

 

 

 

ママ猫さんは 避妊手術後3日ほど  我が家で子猫といっしょに過ごしてから 元居た場所にリリース。

人馴れしていなくて触ることもできないし

あるお宅の30坪近くもある鉄骨の大きなサンルームの中に 毎日2回 美味しい食事を用意してもらって食べ   隣の家の空き倉庫で暮らす という恵まれた環境なので

「子猫たちは必ず良いお家に渡すよ!  あなたも幸せに暮らしてね!」と

安心してリリースできました。

 

 

 

半日後… 

 

我が家の網戸から中をのぞいている猫を発見!

声をかけたら ピューッと逃げていき また数分後には家の中をのぞいて鳴いている。

訴えかけるような 目的のある鳴き方。

のぞく、逃げる、を何度か繰り返して

??? が頭の中にいっぱい!

いったいアナタは誰?  どうして家の中をのぞいて訴えるように鳴くの?」

 

 

 

我が家は造りがワンルーム

家の中は大きなワンちゃんも含め 3匹の犬が自由に歩き回っているから 外の猫さんが至近距離で家の中をのぞいてる なんてことは ここに引っ越して10年 一度も無かった!

 

だからびっくり!!

 

よほどの理由があって 何かわけあって!

のぞき込んで  何か言いたげに大声でギャーギャー!鳴くんだよね!

 

 

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のぞいて大声で呼ぶように鳴いては 人が近づくと塀まで逃げる を繰り返す

 

 

 

 

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赤ちゃんを返せー。

 

この猫さんはいったい誰?

写真を撮って

見比べたら なんと!  リリースしたママ猫さんでした!

 

「はーっ?!!  まさか!!」

 

だって  ママ猫さんが暮らしている場所は 同じ地区とはいえ 500mは離れた場所。

どうして来れたの?

(オス猫の縄張りは100m~500m。メス猫の縄張りはオス猫の 1/10 と言われる)

 

 

ママ猫さんは 捕まってすぐにキャリーを布で覆って車で我が家に。

帰りも同様に 布で覆ったキャリーを車に積んで行き、キャリーを地面に降ろしてから布を外してリリース。

 

どうしてここがわかったの?

 

赤ちゃんに会いたいんだね!!

半日探し続けたんだね!!

それがわかったとたんに 涙がこぼれました。(´;ω;`)

 

すぐに戸を開け 子猫のケージがある寝室の入口も開け ママが入って来れるようにしました。

子猫といっしょにママ猫さんも迎えてくれるお家を探そう! と決意して!

(しかし 後にこの決意は崩れる…)

 

 

 

ママ猫さんは、犬たちもいるし  怖くて一歩入っては外に出て と繰り返しながら

大声でギャーギャー鳴き続けます。

子猫が大きくなって おっぱいを卒業する頃になると もう次のサカリが来て

本能的にギャーギャーと鳴きます。

避妊してもしばらくクセだけ残る猫さんがいます。

 

 

何時間も ギャーギャー鳴きながら

家の中に一歩入ってはひるがえって 隣との塀まで戻り

二歩入っては また塀に戻り

だんだん家の奥まで入ってきて

子猫たちも お母さんが呼んでいるのがわかって ニャーニャー大声で答える!

 

ママは 一進一退を繰り返して やっと寝室に到達!

やっと子猫たちに再会できました!

 

 

こんなふうに サカリの声を上げながらも オス猫を探しに行くのではなく

ひたすら子猫を思う母猫もいるのですね。

 

 

よく餌やりさんが

「リリースした母猫が 子猫を何週間も探して鳴いている」 と言っています。

ほとんどの場合は 子猫を保護している我が家から5キロ 10キロ それ以上離れた場所にリリースですから子猫の元に来れないけれど

ママ猫さんたちは 自分の子供をどれほど愛おしく思っているか…

 

(そのお母さんの気持ちを考えると、今回の松本の繁殖業者事件のお母さん犬たちは どれほど心を痛めてきたことでしょう…  ケージの中で… (涙))

 

 

 

子猫たちは キケンをおかして戻ってきてくれたママ猫に甘えます。

 

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戻ってきてくれたママ猫に甘える女の子

 

「もう絶対にこの母子を離すまい! どんなに時間がかかっても母子一緒に譲渡しよう!」

と泣きながら決意した私ですが…

 

 

 

ママ猫さんは 思ったほど子猫のそばには行かず

すぐに 寝室の 天井に近い窓をこじ開けて 出て行ってしまいました。

 

そして…

また台所のサッシからのぞいて 大声で鳴き

入れると 寝室の天井に近い窓を引っ搔いて 「出せ!出せ!」と大鳴き!

 

あまりに「出せ出せ!」と騒いで窓をひっかくので また、ケージに入れて車でリリースに行きました。

 

 

30分後にまた

いくつもの他の猫の縄張りを通るキケンをおかして 子猫の元に戻って来ました!

今回は早い! 家がわかったからまっしぐら!

ギャーギャー あの声が…

また 涙が出ました…

 

 

しかし…

家に入れるとまた寝室の子猫のところに行き

そしてまたすぐに脱走!

 

これを一日中繰り返すばかり。

 

おそらくなんですが

子猫は返してほしい、

でも、サカリで 外に行きたい気持ちは体を突き動かす、

その両方の気持にひっぱられて 自分でもどうしていいかわからないのかもしれません…

大声でひたすらギャーギャー鳴き続けますから サカリの力は相当大きいのでしょう。

でも、絶対に絶対に!子猫を返してほしい! その決意も大きいのでしょう。

 

 

子猫も一緒に脱走されてはいけないのでケージに入れて

台所のサッシは 猫の幅 開けっ放し

ママ猫さんは 出たり入ったりし放題

蚊もハエも入り放題

 

あまりの大声で 夫も私も夜なかなか眠れず

蚊にも刺され放題。

 

 

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ママは 子猫のケージから離れない。

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向こうの窓辺にママがいて子供たちを見守っている。

 

ママは子猫を見て過ごしては サッシから出て

またしばらくすると入ってきて子猫を見ている

一日中 その繰り返し。

ずっと 家の周りで大声でギャーギャー鳴き

家に入ってきては シャーッ! と犬たちを脅しながら歩いて ギャーギャー鳴き続ける。

 

 

お母さんに話しました。

 

 

「あなたの望みは あの場所でずっと子供たちといっしょに暮らしていくことなんですね。

聞いていますよ。

最初 子猫は4匹いた、そして3匹になり、ここまで残れたのはこの2匹。

みんな茶白だったそうですね。

こんなに良い子に育てて よくがんばりましたね。

あなたは残った2匹を ほんとうに大切に思っていて

ずっとずっとあの場所で一緒に暮らしていきたいんですね。

 

でも ごめんなさい

それはできません。

この子たちは ノラ猫にできません。

 

あなたには 2つに1つを選んでほしいです。

子猫といっしょに 家猫になるか

子猫とさようならして あなたは外猫としてあの場所で生きるか。

 

すぐにじゃなくていいから 選んでね。

子供たちをノラ猫にしたくないから。」

 

心をこめて ママ猫さんに話しました。

 

でも

私は間違っているでしょうか…

どうしたらいいのでしょうか…

 

どなたか教えてください…

 

 

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だんだん馴れてきて 大好物のちゅーるをなめる子猫たち


ママ猫さんは とても頭が良いらしく

うちの犬や猫が 自由に庭に出入りする 造り付けの犬穴を発見し

今では そこから一日中 出入りを繰り返しています。

犬たちの間を縫って歩き とても勇気があります。

 

家じゅう自由に歩き回り 食事を要求します。

 

 

 

男の子の方は しっかりしていて警戒心が強いけど

撫でられても 嫌がるそぶりですが反抗しないし 大好きなちゅーるをなめたくて寄ってきてくれます。

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顔が茶色いお兄ちゃん

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お兄ちゃんは 背中も茶色が多い

 

 

 

女の子は 性格が優しく ほわーんとしています。

いつも 横から割り込んでくるお兄ちゃん ちゅーるを取られます。

人から撫でられると 嫌そうなそぶりはしますが お兄ちゃんほどではなく ナデナデにだいぶ慣れてきました。

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ハチワレ模様の女の子

 

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女の子は 背中も白が多い

 

エイズ白血病ともに陰性。

回虫 治療中。

 

 

ママ猫は リリースした9月13日から2週間 家の中と家の周りとで過ごしています。

子猫のケージの周りを歩き 近くで眠り

家の周りを歩き回って サカリの声を上げ(でもサカリでどこかに走っていってしまうことは決して無くて 家の周りを歩き回っています)子猫から離れられないのです。

 

私はどうしたらいいのか

ほんとうにわかりません!

まだ触れないママ猫さん

 

サカリが終われば もっと落ち着いて 子猫といっしょに家猫になれそうな様子になるでしょうか…

 

まだ人に馴れなくても 子猫といっしょにママも来ればいいよ、って言ってくれる里親さんがいるのでしょうか…

 

それとも ママはいずれ 子猫のことを徐々に忘れ 元居た場所に戻るのでしょうか…

 

どうしたらいいのでしょうか…

考えながら 2週間 いっしょに暮しています…